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微小乳頭がんで経過観察可能なものは経過観察の勧め

☆甲状腺乳頭がん体験談のほか日常の雑感も綴っていきます。(2018/2) ★2015/6 細胞診クラスⅢb乳頭癌の疑い。8月2回目細胞診99%乳頭癌の疑い。最大腫瘍径15㎜、他に6㎜程度が4つ。リンパ節転移なし。血液数値正常範囲。経過観察か切除か。 ・生活上今の声を失う訳にはいかず、手術なら少しでも合併症を減らしたいとの考えから、希望の術式に応じていただける病院を探し回ることになる。~このブログは同じようなことで悩んでいる方の少しでもお役に立てればと思い、公開しています。もちろん、症状は全て個人個人ケースバイケースで同じ状態のものは二つとありませんから、私の話がすぐさまご自分にも当てはまるだろうとは思わないでください。私は当然に責任を持つことはできません。 また、乳頭癌と他の臓器癌とでは全然切迫度は違いますが、癌全般に対しても自分なりに深く考えましたので、そのようなテーマのカテゴリーも作ってあります。昨年末には知人をまだ40歳前の若さで亡くしました。

2015年11月某日 5軒目の病院へ

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2015年11月某日 5軒目の病院へ


 次に訪ねたい病院が見つかった。ネットの情報を見てもこちらの先生は優しい人柄のようだ。このG先生の手術を受けた人のブログによれば、6cm程度の切開で全摘したらしい。別の人は日本一うまいとまで書いていた。日本一? それはさすがに測れないな。でもすごいのだろう。

 例によって、これまでの経過と希望を述べた。
「じゃあ、とりあえず診てみましょう」
 早速、先生自身がエコーを当ててくれた。
「あなたの場合、腫瘍が皮膚に相当近いからね~、ちょっと○○は難しいですね~。」
「そうなんですか・・・。ではリンパ郭清なしでできますでしょうか?」
「なんでしたくないのぉ?」
「ネットの掲示板でいろいろな人の体験談を見ると、皆さん声やこわばりやしびれの合併症で苦労しているようで」
「そんなどこの誰が書いているかわからないネットの情報を言われても、我々は鵜呑みにできないし、そんなひどい合併症になるなんてこと、今無いですよ。そんなふうにわれわれしませんよ」
 少なくとも昔はあったということだ。あるいはG先生のレベルでは昔のことになっているのだ。顔つきは柔和で困ったような表情を作り、物言いもゆっくりで穏やかだが、医者と患者は住む世界が違う、掲示板など知らん、と患者の心の声を聴くつもりはない人ということが早速解ってしまった。多くの人があれだけ苦しんで書き綴ってきたネットの情報を信頼できないと言ったのだ。
「あの、G先生に手術を受けたというこの人のブログなんですが(プリントしてきたものを見せる)、先生はわずか6cmの傷で全摘されたんですね?」
「・・・そりゃあ、それくらいのこと我々やりますよ」
 少し声が小さくなり、まんざらでもないというような表情になる。さっきから「我々」というのは誰を指しているのか。6cmで全摘できる人がそんなにたくさんいるのか? まあいい。つまり、ご本人は腕に自信があり、全摘でも亜全摘でもこれまで合併症に苦しむ患者は生んでこなかったということなのでしょう。
「・・・そうですか・・・1/3切除に留めていただけますか?」
 G医師はエコー画像を再度見てペンで確認しながら、
「だぁって、これこっちはどうするの?」
 と右葉の複数の微小腫瘍を指して言った。(腫瘍? 乳頭ガン? 細胞診もしないで亜全摘にしちゃうの? 疑わしきは切るで?)
「はあ・・」
 決まった。もうそれ以上、何もいうことはなかった。
 今日も、希望が受け入れられないという結果が出たことが決まった。

 だが、学んだ。高邁な精神の元に内視鏡はじめ低侵襲の技術を開発したり身につけた医師たちは、患者の負担を考え合併症の軽減を謳ってはいるが、そのことと甲状腺切除範囲およびリンパ郭清範囲の決定は別問題ということを。つまり標準治療・ガイドラインから外れる(満たさない)ことは、患者がどれだけ「それでいいです」と言っても、誰もやらないやりたがらないということを。
 アプローチが内視鏡や短い切開創なら、筋肉の切断は少なくてすむだろう。それに派生する合併症は小さい。しかし、内部で甲状腺の上部やリンパ切除の際、細く見えない上喉頭神経外枝の損傷は程度の差はあってもあるはずだ。だから、高い声や大声が出なくなる人が多い。(それは反回神経の損傷というよりは上喉頭神経外枝の切断らしい)だから私にとっては大問題なのだ。つまり、「微小は残して構わない、リンパ節郭清はしない。将来の増大や再発のリスクはすべて承知し請け負う。だから、ここだけ切除お願いします。」という。

 この意志を貫く。この乳頭ガンはたとえリンパ節転移していても、低分化でないかぎり予後に変わりはないと信じる。

 来月はとうとう、3ヶ月前に予約した「クリスマス・イブ」がやってくる。果たしてどんなイブになることやら。


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